まぶたの病気

眼瞼下垂症

眼瞼下垂症眼瞼挙筋、ミュラー筋という筋肉が上まぶたを持ち上げる役割を担っています。しかし、加齢や長期間のハードコンタクトレンズの使用、まぶたを掻き過ぎるアレルギー症状など、様々な原因によって筋肉の機能が低下し、まぶたが上がりにくくなる状態を眼瞼下垂症と呼びます。目を開くのが困難になり、ものを見るために顎を上げたり、額や眉を上げたりする必要があり、首や肩に負担がかかる姿勢になります。また、額にシワができるなど、外見にも影響を与えます。症状が重度化すると、まぶたが重なって見えにくくなる、まぶたが開けられないなどの症状が現れますので、手術治療を検討します。

このような症状にお悩みではありませんか?

  • 眼精疲労がつらい
  • まぶたが重く感じる
  • おでこに深いシワがある
  • 上まぶたにくぼみができた
  • 目をこすってしまう癖がある
  • 夕方になると目の奥が痛くなる
  • 慢性的な片頭痛や肩こりがある
  • 目が小さくなってきていると感じる
  • ハードコンタクトレンズを使用している

眼瞼下垂症の日帰り手術

手術治療では、まぶたに局所麻酔の注射をして皮膚を切開し、必要に応じて余分な皮膚を切除します。緩んだ腱膜を縫着して修復します。手術が終わったら、皮膚を縫合して終了です。日帰り手術が可能で、かかる時間は片側につき30分程度です。

眼瞼内反症

眼瞼内反症(逆まつ毛)まぶたが内側に回転して眼球に睫毛が当たってしまう状態です。睫毛が眼球に当たると異物感、充血、眼脂の原因になります。
年齢とともに下眼瞼牽引筋腱膜(下まぶたを下方に牽引する腱)が緩むことによって生じます。

眼瞼内反症の日帰り手術

手術によって、まぶたを正常の位置に戻すことができます。埋没法、下眼瞼牽引筋腱膜縫着術、眼輪筋短縮術、瞼板短縮術などの方法があります。患者様に合わせて最適な方法を選択いたします。
手術は片側につき約30分で完了し、日帰りで行うことができます。

ものもらい(麦粒腫・霰粒腫)

麦粒腫

麦粒腫はまぶたの腫れや痒み、痛み(押すと痛い)、白目の充血など、目の周りの不快感を引き起こす症状で、内麦粒腫と外麦粒腫の2種類があります。内麦粒腫はマイボーム腺の感染が原因で、外麦粒腫は、毛根や汗腺の感染が原因で引き起こされます。この病気は感染性の疾患ですが、他人にうつる可能性は低いです。麦粒腫の主な原因菌で最も多いのは黄色ブドウ球菌で、私たちの皮膚に生息する常在菌の一種です。治療には抗菌薬を点眼しますが、内服薬を処方することもあり、膿が溜まっている場合は膿を排出するため、切開手術が必要になることがあります。

霰粒腫

目のまわりにしこりができてゴロゴロとした違和感や押すと痛みを感じます。麦粒腫に比べると痛みは軽いです。初期症状では赤く腫れ、麦粒腫に似た症状が見られますが、腫れや痛みはしばらくすると治まり、しこりのみ残ります。
マイボーム腺は目の表面に油分を分泌して涙が蒸発しないようにする役割を持っています。
しかし、何らかの原因でマイボーム腺が詰まると、油分や分泌物が溜まり袋状に膨らみ、細菌が侵入することで感染し、赤みや痛みが現れます。治療では抗菌薬の点眼や内服薬を用いますが、しこりが大きくなった場合や、点眼治療で効果が見られなかった場合には、切開する手術を検討します。

眼瞼痙攣

眼瞼痙攣は両目の周りの眼輪筋が勝手に痙攣することで、目が急に閉じてしまい開けにくくなる疾患です。脳から正しい指令が伝わらずに自分の意思に関係なく眼輪筋が収縮してしまいます。視界がまぶしく感じるようになり、まばたきの回数が増えます。

治療

眼瞼痙攣には、ボトックス療法を行います。筋肉を麻痺させる効果があるボトックス(ボツリヌス菌)を緊張している眼輪筋に直接注射することで神経の働きを抑え、筋肉の緊張を和らげます。これにより、眼瞼痙攣の原因となる神経の過剰な活動を抑えることができます。 ボトックス療法の効果は注射後2〜3日で現れ、通常2〜4カ月間続きますが、徐々に効果が薄れると痙攣症状が再発する場合があります。その場合は医師と相談しながら、再度注射をします。
治療効果は個人差があるため、医師と症状を定期的に相談しながら治療を続けます。治療の副作用としては一時的にまぶたが下がる、目が閉じにくくなるなどが報告されていますが、2回目以降の治療では軽減することが多いです。

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